フルート演奏で息のコントロールができない？これで克服

“フルートの息のコントロール”を解明する

由佳先生

フルートを吹く時、息が続かないと感じられたことはありますか？　その悩みを解決する方法をここで紹介します。

フルート演奏において、息の問題を感じられる方は多くいらっしゃいます。では、それはなぜなのでしょうか？　もしこの問題が克服できたらとても楽になりそうな感じがしませんか？　なぜなら呼吸は私達の生命維持にも関わるからです。

息のコントロールについては私もよく考えてきました。もしかしたら息自体について、学生時代から人よりも研究・勉強してきたのかもしれません。本日は息のコントロールに関する問題の克服法のヒントを簡潔に書かせていただければと思います。

1. 息のコントロールの重要性

何が難しいのか？

フルートは、発音も含め、息の使い方が他の楽器と少し違います。楽器の中に入る息の他、楽器の外にも息を出さないといけないからです。10割の音がほしい場合、他の楽器が10割の息で良いのに対してフルート演奏には10割+αの息が必要になるからです。これが克服の第一のポイントです。

息のコントロールが演奏に与える影響

音色・音の持続時間(拍数)・表現やビブラート・そもそも音が出るのか出ないのかなど、フルート演奏には思いの外、息のコントロールが影響を及ぼしています。

2. 基本的な呼吸法

腹式呼吸のマスター

腹式呼吸のやり方

息を吸った時にお腹が膨らみ、吐いた時にお腹が凹む呼吸法が腹式呼吸です。鼻から吸って鼻から吐くと少し分かり易いかと感じます。

リラックスした姿勢

まずは体を横たえた状態で腹式呼吸が行えていることを確認してみましょう。これは体全体をリラックスさせることで自然な呼吸を促すことも一因ですが、体を横たえてリラックスすると、人体は自然と腹式呼吸に切り替わるためです。

3. 実践的なエクササイズ

息のサポート練習

ロングトーンの練習

ロングトーンで息のことを練習する際は、息のことと共に音の密度を気にしながら練習してみましょう。

クレシェンドとデクレシェンド

息のコントロールを鍛える入門として使うこともできますが、必ず正しい呼吸法で行わないと力みを生むリスクがあります。

4. テクニックと方法

エアサポートの強化

息の流れの制御

これを口や唇で行う方が非常に多いです。間違った方法なので、使用は控えましょう。

吹き始めと終わりの練習

アタックとリリース

これも息のコントロールで行うこともありますが、あくまで息は【発音する】ということに密接に関わることです。まずはその音に必要な息を出し続けられるようになることを心がけましょう。

5. 曲を使った練習

実際の曲での応用

短いフレーズから

短いフレーズ内での音の変化を利用して、息のコントロールを試しましょう。この時に、必要な分だけの息を使って音を出せているかに留意しましょう。

曲全体を通して

上記ができたら、長い曲やフレーズを演奏してみましょう。演奏時の息のコントロールが余裕を持って行えましたか？　そうではない場合は短い音やフレーズでの練習を再度試してみましょう。

6. 心理面からのアプローチ

リラクゼーション

ストレスが息に与える影響

緊張すると心拍数が上がり、呼吸が浅くなったり呼吸数が増えます。確かに緊張は大事なことですが、過度な緊張は悪影響を及ぼすため避けましょう。

マインドフルな演奏

意識的な呼吸

〈いつも通り〉に演奏するために、〈いつも通り〉の呼吸を心がけましょう。演奏前や、緊張が自認できた際にはリラックスしてゆっくりとした呼吸を心がけて息をコントロールしましょう。

7. 生徒の成功例

具体的な体験談

「音が割れて綺麗に吹けない」とお困りだった山中さん(仮名)は、アンブシュアが原因だとご本人はお考えでしたが、実際に聴かせていただくと息のコントロールと吹き方に原因がありました。レッスン後「綺麗な音を出したくてアンブシュアを研究していた。まさか息のコントロールを克服するとこんなに楽で綺麗に吹けると思っておらず、何もかもが目から鱗だ。」ととても喜んでいただきました。

結論

フルートと息のコントロール

フルート演奏にとって、息のコントロールはとても大きな影響を及ぼします。音の綺麗さや良し悪しだけではなく、そもそも音が出るかどうかまで、その領域は広いのです。綺麗・楽な音には山中さん(仮名)の仰るようにアンブシュアも大事ですが、それ以上に息のコントロールを克服・習得することが、フルート演奏の質を向上させる重要な鍵となります。

最後に

息のコントロールがマスターできれば、あなたのフルート演奏は一変します。無料体験レッスンで具体的な指導を受けてみませんか？あなたが今、「これが原因だ」と思われていることの原因や、そもそもの原因が、もしかしたら息にあるかもしれません。
今すぐレッスンを予約して、息のコントロールと音に自信を持ちましょう！　これができればあなたのフルート演奏や音はもっと輝きを増します。私達にそのお手伝いをさせてください。

著者情報

私は、日本にいるときから日本人の師匠に「ブレスコントロールがとても上手」と褒められていました。欧米では、息のコントロールや体の使い方をみっちり教えられますから、当然私も学びましたが、元からできていることでは限界があると感じました。

体の大きい欧米人に、アジア人としても小柄な私が対応していくために、このブレスコントロールを積極的に、徹底して学び、また、友人たちが何で悩んでいるのかを聞き、教示を受け、研究しました。呼吸は、体の使い方や骨・筋肉などと直結しています。特にフルートにとっては大事な要素です。