由佳先生が「技術を重視した指導」を避ける理由

講師紹介
フルート教室を選ぶとき、多くの人が「しっかり技術を教えてくれる先生」を重視するのではないでしょうか。
上達するためにレッスンに通うなら、当然かもしれません。
しかし、速い演奏や音程を重視、難しい曲を吹けるように—— 技術だけを追い求めると、上達が止まったり、フルートが「辛いもの」になるケースがが少なくありません。
今日は、当教室で、技術向上を第一義としない理由をお伝えします。
1. 「技術偏重」の指導で起こりがちな3つの問題

問題1:音色が育たない
指は速く動かせるようになり、技術的に難しい曲も演奏できるようになります。しかし、息の支えや響きが後回しになり、音色について学ぶ機会が減ることはもちろん、そういったことをしたくても、それができる土台がありません。よって、この「土台作り」から始めることになります。
「今更ロングトーンをやるのか…」「速く吹けるから、今日はとりあえずこれで」「やったのに逆戻り」などモチベーションが保てないため、結果、「速いけど汚い音」がその生徒さんの普段の音と演奏になってしまいます。
問題2:モチベーションが続かない
技術を詰め込まれることは、最初は大きな問題はないでしょう。求められる技術もそこまで難しいものでもないからです。しかし、技術「向上」を狙うので、当然求められるものは高度に、難しくなっていきます。
すると、練習時間や効率、細やかで質の高いものが「もっと」「もっと!」とより求められます。
結果、「もっと練習時間を確保して」「これではダメ」と指摘されるようになり、プレッシャーで練習が義務になり、楽しさが失われ、フルートや音楽が「嫌なこと」「やらないといけないこと」と変化してしまいます。
問題3:自分らしい表現ができなくなる
正しい技術だけを追い求めると、音楽表現の部分は次第に固定されてくるように感じます。動画やAI、SNSなどが発展する昨今、誰もが「今自分が取り組んでいる曲」をインターネットで検索し、視聴してみるということをしたことがあるのではないでしょうか。
技術だけを聞いているつもりでも、それを何度も繰り返すことで、そこに綿密に織り込まれている音楽表現も同時に繰り返し聞くことになります。
結果、出来上がったあなたの演奏は「誰かの真似」になってしまい、「あなたはどう思う?」「あなたはどう感じてこの演奏をしている?」と問われた時に、答えられなかったり、自分の感情を音に乗せられなくなります。
これが技術偏重の落とし穴です。生徒さんが自信を失い、結局辞めてしまうよくあるケースがこういった流れではないでしょうか。
2. 由佳先生が「技術偏重」を避ける3つの理由

理由1:技術だけでは「自分らしい音色」が育たない
管楽器の中でもフルートは、個人の特徴やほんの少しのことが大きく反映される楽器です。体格や呼吸、口腔内の使い方や唇の形など、それぞれの違いが音に大きく影響します。
技術だけを詰め込んでも「自分らしい綺麗な音」は生まれません。最初に音色と息の支えを育ててこそ、後から技術が活きます。逆に、ここがきちんとできていないといくら技術があってもそれが発揮されず、結果上手く行かないのです。
理由2:技術偏重は心のモチベーションを削いでしまう
「もっと速く」「もっと正確に」と求める言葉は、そのうち生徒さんを追い詰める言葉になります。勿論それが必要な場面もあるし、それが有効に働く生徒さんもいらっしゃるでしょうが、そうでない生徒さんのほうが昨今は多いのです。ここを見誤ると、生徒さんの心が疲れて練習や演奏が嫌になります。
上達には「楽しい!」という、生徒さんご自身の心から出るエネルギーが不可欠です。
理由3:スイスで学んだ本場指導は「心と技術のバランス」を重視
欧州では、個性を伸ばすことや、自発的に取り組むことなどが重視されます。同時に、情操教育も重視される側面があると感じます。このために、親御さんは子どもたちに習い事を進めるのです。
技術練習の前に「この音でどんな気持ちを表現したい?」「この調やこのメロディはどんな感じがする?」とイメージや感情を大切に。感じることが人それぞれ違うのです。当教室でも、ベースはあっても、こういったことの統一などは推奨していません。
技術は「楽しむ心」のためにある—— その手段です。このバランスが、生徒さんを長く続けさせ、自分らしい音色を育てるのです。
3. 技術偏重から脱却した生徒さんの変化

「前の教室は指使いとテンポばかりで音色が後回し。『◯◯のような音色を出すにはどうしたらいいか?』と質問した所、『イメージしたらそうなります。』と先生に言われ、疑問が出るばかりでした。由佳先生は最初から『音色探求に行くには、それを支えられる基礎がないと』と基礎を教えてくれました。
その後、音色探求に入ることができ、同時に技術練習も楽しくなりました。」
「『音のこと以前に、まずあなたは技術が…』と言われたことがあり、心が折れていました。体験レッスン時にこれを聞いた由佳先生の『どんな音楽表現がしたいか? どんな音を自分のデフォルトとしたいか? を、Nさんはお持ちです。技術以前にそれがないと、音楽する意味も、どんな技術が必要なのかもわからないのでは…』という言葉で、ユキータに通い始めました。
由佳先生のバランス指導で、フルートが以前よりも好きになりました!」
4. 由佳先生の「心と技術のバランス」レッスンで実際にやっていること

当教室のレッスンでは、技術練習を「心が育つための手段」として位置づけ、以下のことを大切にしています。
- 「理想の音」と「理想の表現」を聞いたり、一緒に探す
- 初期段階で基礎をしっかりと見直す・積み上げる
- 技術練習は目的を明確にし、何と結びついているか一緒に実践で学ぶ
- 「先生の正解」ではなく「生徒さん自身の正解」を尊重する
同じフレーズでも、人によって感じ方や表現したいことは違います。「こう吹きなさい」と一方的に教えず、「あなたはどう感じる?」「その感じを音に乗せるにはどうしたらいいと思う?」と問いかけながら、一緒に探していきます。
このようなアプローチで、技術が「義務」ではなく「自分の音楽を豊かにする喜び」になっていきます。
5. 技術は手段、心が育ってこそ本当の上達

フルートの上達は、技術を詰め込むだけでは続きません。そしてこれはフルートだけではなく、他の楽器や芸事関係のもの全てに共通するものだと感じています。何故なら表現したいことは、技術から湧いてこないからです。あなたの『感性と心』から湧くのです。
心が楽しめば、下記のような好循環が生まれ、結果的に上達・技術向上など自分らしい音色が生まれます。
- 自然と練習に向かう
- 「もっと◯◯したい」という希望が出る
- 向上を試み、試行錯誤する
- できたことが定着・上達する
- 楽しいので、①に返る
私の教室では、スイスで学んだ本場技術を、心と技術のバランスを大切に、優しくお伝えしています。
最後に
技術偏重で悩んでいるあなたも、そもそも技術がない、と自信を持てないあなたも、バランスの取れたレッスンでフルートを楽しみませんか? 無料体験レッスンで、当教室のレッスンを体感してください。対面でもオンラインでも、あなたの心に寄り添いながらお待ちしています。
きっと「これなら続けられる、上達できる」と感じていただけるはずです。
あなたのフルートが、心と技術のバランスで輝く日を楽しみにしています。
補足情報
著者情報
この世に完全無欠のものは、存在しません。あなたも私も楽器も、何かが苦手で、それぞれの感覚や感じるものも違います。
指が速く動かせる、音程が合うなどの要素は大事ですが、それが全てではないのです。あなたをはじめ、「人が」音楽表現することに大事な意味があるのです。
技術的なことが第一義であれば、アプリやAIなどに任せるほうが確実です。完璧な音程でミスなく、息継ぎの必要もなく、超絶技巧を演奏してくれるのですから。しかしそこに、私達が音楽表現をする意義や意味はあるのでしょうか。
今一度、あなたにとって「何が一番大事なのか」、是非考えてみてくださいね。
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