タンギングができない・音が繋がる問題を克服する方法

“タンギングができない”に臨む

タンギングができない・音が繋がる問題を克服する方法

由佳先生

フルートでタンギングがうまくできない、音が繋がってしまう…そんなお悩みがおありですか? 言語的な観点から見ても、日本人はタンギングが苦手な方が多いのではないかと推察いたします。しかし、舌は筋肉です。正しい方法を用いれば、タンギングは必ずできるようになります。本日は初心者さん向けに、タンギングの基本や具体的な解決策のヒントを書かせていただきます。

1. タンギングとは何か?

タンギングの定義

フルートにおけるタンギングとは、舌を使って音を分離することで、音の輪郭やリズム・フレーズを明確にする技術のことを指します。また、タンギングにより使う息の量を節約・調整することができます。

初心者が抱える問題

タンギングができない・クリアにタンギングができない・タンギングしているのに音が繋がってしまう、などのお悩みが多いと推察いたします。フルートの場合、音が破裂したようになってしまったり、本来分離して聴こえるはずのものがそうならなかったり、口周りや他の部位に力みを生むことがあります。また、リズムが明瞭に聴こえない場合には楽譜通りに演奏できていないと捉えられることもあるでしょう。

2. タンギングができない原因

技術的な原因

舌の位置や動きが不適切・力んでしまっている可能性があります。また、息のコントロールが上手くできていないこともあります。

心理的な原因

上述した力みもここに関連しますが、緊張や焦りによる硬直・これによりうまく舌がコントロールできていない可能性があります。また、タンギングに関する認識の誤解や練習不足・正しい練習が実践できていない可能性もあるでしょう。

3. 解決策

タンギングの基本練習

ステップ1
舌の位置を確認する
舌の先を前歯の裏側などの適切な位置に軽く当てましょう。この状態から、「トゥ」や「タ」の発音を、実際に声に出して練習してみてください。
ステップ2
息と舌の連携
吐き出した息に舌が押され、定位置に戻ったら、舌を前歯の裏側などに戻します。これがタンギングであり、これを曲中で繰り返し行います。
ステップ3
単音でのタンギング
一つの音を例に取り、「たーたーたー」と、繰り返し練習してみましょう。わからなくなったらステップ1に戻って、再度声に出して練習してみてください。

4. 音が繋がってしまう問題への対処

息の調整

息を止めてしまう方もいらっしゃいますが、これは基本ではなく、応用や奏法のひとつです。基本は、息は出しっぱなし・流しっぱなしであることを意識してみてください。

タンギングのタイミング

タンギングのタイミングや有無は、リズムとテンポ(拍子)で決まります。「メリーさんの羊」や「チューリップ」などの簡単な曲を例に挙げ、練習してみてください。

5. 上達への具体的なエクササイズ

エクササイズ1: スローなタンギング
ゆっくりしたテンポで、単音をタンギングしながら吹いてみてください。リズムは気にせず、「たーたー」など、簡単なものをゆっくりと行いましょう。
エクササイズ2: リズム変化
4分音符、8分音符を「たーたた、たーたた」のように、交互にゆっくりタンギングしてみましょう。慣れてきたら単音ではなく、複数の音を使ってみましょう。
エクササイズ3: スケールでの応用
スケールをタンギングで演奏し、きちんとできていることを確認しましょう。

6. よくある質問とアドバイス

Q: タンギングすると息が乱れる

由佳先生

息を安定させましょう。そのため、まずは、フルートをタンギングなしで吹いてから徐々にタンギングを増やしてみてください。

Q: 舌が非常に疲れる
由佳先生

舌を必要以上に力ませてはいませんか? また、歯の裏などに必要以上に舌を押し付けていませんか? 力みを取り、短時間の練習から始めて徐々に時間を伸ばしてみましょう。

結論

タンギングの役割

タンギングのスキルは、練習で克服できるものです。そして正しい方法で取り組めば、音が繋がる問題も解決できます。また、〈正しいタンギング〉と〈美しいタンギング〉は違うものであり、音を発するためのものではありません。音を出すためにタンギングをする・綺麗な音を出すためにタンギングする方もたくさんいらっしゃいますが、これは間違いです。タンギングとは発音の補助であり、要ではありません。

最後に

タンギングをマスターして、フルート演奏を次のレベルへ進めましょう! タンギングは本来、楽で軽いものです。そして音が出る・出ない、音の質に大きく関係します。無料体験レッスンで正しく、綺麗で楽なタンギングを学んでみませんか? タンギングが音を出すストレスになるのは、今日で終わりにしましょう。
また、あなたのタンギングで困った経験や、克服した方法を是非コメントでご共有ください。

補足情報

著者情報

タンギングとフルートの音は、密接に関係しています。そしてフルート奏者にとって、タンギング練習は継続して続けていくものです。前述した通り、舌は筋肉なのでトレーニングや練習しつづけることが重要なものでもあります。正しい練習を継続することでフルートだけでなく、フェイスラインにもとても嬉しい効果があります。是非正しいタンギングで楽しいフルートライフを送ってくださいね。

関連リンク

岩崎 由佳 / Yuka Iwasaki

音楽の世界を広げるフルート講師。情熱と技術を融合し、個々の才能を最大限に引き出します。あなたの演奏が輝く瞬間を、今から一緒に創造しましょう。是非、無料体験レッスンへ。

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