演奏するなら楽しく
講師紹介
フルートを吹くたびに成長を感じる喜びを知っていますか? それが次のステップへの大きな原動力です。
フルートレッスンを続けるなら、やはり進歩が目に見えたり実感できるほうが楽しいものです。できることが増えたなら、それらを応用できるようになり、次の新しいことができるようになります。
このような【達成する→喜びを感じる→応用する→新しいことができるようになる】という循環を繰り返すことで次のステップに進めます。
以前の私にとっては、成長は目標達成の過程でしかなく、楽器が演奏できて音楽表現が私の喜びでした。しかし、成長の喜びを感じられないことはとても寂しく、ネガティブさや自責を生みます。自身の経験からそれを学び、また、私のレッスンを継続してくださった生徒さん方が教えてくださりました。
今この記事をお読みいただいているあなたや、当教室にお越しいただいている生徒さん・これからお越しいただく生徒さんには楽しさや喜びを感じていただきたいと考え、本日は進歩や達成感について、簡潔にお話いたします。
1. 進歩の確認方法
技術的な評価
吹ける音域が広がることや、指使いがスムースに出てくること・正確なリズムを悩まずにすぐ演奏できることなどが一番感じられやすい部分かと推察いたします。
そのほか腹部など筋肉をスムースに使えるようになることも、意識しなくても自然な構えができるようになることも、技術の進歩です。代表的な確認方法は以下のものです。
録音を使った比較
私を含め全楽器演奏者が一番嫌がる、でも一番はっきりと結果がわかるのが録音です。過去の演奏の録音と、現在の演奏・録音を聴き比べてみてください。過去の「出来ていない部分」を今のあなたが「できる部分」としてそれを演奏できておられるなら、それは大きな技術の進歩であり、その証明です。
メトロノームを使った比較
例えばインテンポが120の曲を演奏したいと仮定して、練習でのテンポを80から始められたとします。これが84・88・92…と少しずつテンポを速めて吹けるようになり、最終的にテンポが120の状態で吹けるようになれば、それは成長の証拠です。
音楽的な理解の深化
曲の解釈や表現力の向上は、前述した技術的な部分と同じく普段の練習から確認することができます。これまでに学んだ知識を使って複合的に判断したり、答えを導き出せたとき、これは音楽的な理解の深化・進歩です。
レッスンごとの小さな目標達成
ここで大事なのは、音楽的な部分と技術的な部分を初期段階で切り離して考えることです。技術を向上させ、曲の解釈をより深める理由は、音楽的表現をより豊かにするためです。
技術を向上させるという目標を達成した先に、音楽的表現や演奏表現の向上という大きな目標があるのです。
例) 連続する十六分音符にスタッカートをつけて演奏する指示が書かれている箇所
前のフレーズが滑らかなものだったため、例の部分は軽く演奏し、その先にある展開部で重厚感を出したいのだと理解できる(曲の解釈の向上)→例の部分が技術的に演奏できるようになる(技術の向上)→前後を接合し、自然な流れで展開部に移行できるようになる(音楽的表現力の向上)
2. 達成感の瞬間
成功体験
初めて上手く音が出た時や、難しいパッセージを演奏できた時の達成感を感じられた体験がおありかと存じます。この体験を得るには、正しい練習方法による正しい練習を重ねることが重要です。ここで生まれた成功体験を繰り返して再現性を持たせ、それを積み重ねます。
生徒さんの喜びの声
低音を出すことに苦労しておられた生徒さんに、レッスン内で改善法をお話し実践していただいたところ、低音を演奏することができました。「こう吹くと演奏できるはずという思い込みから間違った吹き方をしていた。吹き方が違っていたことが分かり、正しい方法を実践すると簡単に低音が出て、非常に感動した」とおっしゃっていただきました。
さらには低音の演奏に再現性を持たせることに成功したのです。教本も進めることができ、曲中で低音が出てきても演奏することができるので音を飛ばさず吹けるようになり、嬉しさとやる気が益々強くなった、と満面の笑みでお話いただきました。
パフォーマンスの喜び
生徒さんが感じること
リサイタルや小規模コンサートでの成功には、不安が伴うことも多いのではないかと推察いたします。正しい練習をたくさん行っても、演奏前は不安も生まれます。
しかし、美しく演奏でき、お客様に届いた時、それまでの苦悩や苦悩などまるでなかったかのように、大きな喜びで満たされるのです。
講師が感じること
生徒さんがこのような体験をされたとき、講師の喜びは一潮です。これまでの生徒さんのご苦労やご苦悩を隣で見、一緒に向き合ってきたからです。
もちろん今後の課題も後にお伝えすることにはなるのですが、この瞬間だけは、舞台袖で誰よりも大きな拍手を送りながら生徒さんをお迎えし、喜びを共有させていただくのです。
3. 事例を通じた理解
ケーススタディ1
具体例
初級コースの畠田さん(仮名)のお話です。彼女は中級コースに移行されましたが、初級コースではもうカバーしきれない程上達されたことが理由でした。
当教室の初級コースでは技術的な部分と音楽的な部分のどちらを中心に学ばれたいかを選んでいただき、中級コースではこれらを統合して同時に応用していけるようにお伝えしていきますが、これは簡単なことではありません。
どのように達成感を得たか
彼女にとって、前述した例ができた瞬間が最初の達成感でした。初級コースで学ばれていたとき、棒吹きになっているとご自身が感じられることが彼女の悩みのひとつでした。
中級コースでは、音楽的な演奏をするために体や技術をどのように使えば良いのか・どのように複合的に演奏すればよいのかを学ばれ、とても鮮やかで軽やかに、美しく演奏されたのです。
ひとつの目標に対して複数の小さな目標やプロセスを経ていただけに、彼女の喜びはとても大きく、「こういう演奏をしたかったのです」と嬉しいお言葉をいただきました。
ケーススタディ2
具体例
演奏活動をされている武田さん(仮名)は、ある時教会で演奏される機会がおありでした。
彼女はその演奏環境に不安をお持ちだったため、難しいパッセージをレッスン内で取り上げると共に、どのような心理状態でどのように演奏すればよいのかお話させていただき、実践練習も同時に行わせていただきました。
その後、「先生がレッスンで言っていたことを実践したら、環境への不安がなくなり、リラックスした状態で演奏でき、できなかった部分も綺麗に演奏できた」と、演奏録画と一緒に大変嬉しいお言葉をいただきました。次回レッスンでは喜びや詳細をご共有いただきました。
4. 次のステップへの橋渡し
目標設定
<短期目標>
今の生徒さんに一番必要なことや、生徒さんご自身が一番違和感を感じられている部分ができるようになるための目標や練習方法をお伝えしていきます。
<長期目標>
上記の短期目標を設定する際に、生徒さんが最終的に何ができるようになり、どうなりたいのかをお聞きした上で長期目標を確認させていただき、そこから逆算して短期目標をご提案させていただきます。
新たな挑戦
難易度の高い曲への挑戦も、成長には欠かせないことです。しかし、これはタイミングを間違うと心が折れてしまうこともあるため注意が必要です。また、生徒さんがご希望の場合にはジャンルの拡張も行います。これも奏者としての幅を拡げたり成長することにおいて重要であると考えています。
アンサンブルやグループレッスンへの参加
他者との演奏ができなければ、奏者としての楽しみは減ってしまいます。アンサンブルやグループレッスンなどの場で、他者との交流や新たな発見を得たり共に切磋琢磨することも、結果として奏者の成長に繋がります。
継続的な学習の重要性
中々上達しない・成長が実感できないなどの状態の場合、練習方法の改善が必要です。これが思うような結果に繋がらなかったとしても、「この方法は自分にとっては違った」というひとつの事実を得られ、改善策の検討が可能となります。
このように試行錯誤しながら継続していくことが成長の鍵であり、また、音楽理論のさらなる学習も大事な要素です。同時に、自己評価と講師からの評価のバランスは気にかけておいていただきたいのです。あなたはできていないと思われたとしても、講師ができていると言う場合が典型的な例です。
こういった場合、あなたは「今の結果」を見られているのだと感じます。しかし講師は「これまでの経過とこれからのプロセス」を見ているからです。ご心配な点などがある際にはご遠慮なくその場で講師にお話ください。
5. 結論
再確認
進歩の確認を重ねると達成感を感じられ、これを重ねることで上達するのです。できるようになったことを何度もレッスンで取り上げる必要はないため、レッスン内容は難易度を増し、次のフェーズに移行します。
ここで最初に感じられていた、【最初の目標は何だったか】を思い出していただきたいのです。目下の目標は、これを達成するための過程だからです。
最後に
あなたのフルート演奏の進歩や、今のあなたの現状を私にご共有ください。無料体験レッスンで、私と新しい一歩を踏み出しましょう。
今、既にフルートと音楽の旅路を歩まれている方には次のステップへ進むためのサポートを提供します。これからも続く旅路を、より輝く歩みやすいものにさせていただきますので、是非無料体験レッスンへの参加をご検討ください。
あなたはこれまでの進歩や成果を実感されていますか。あなたのご体験やご経験・ご質問などを是非お寄せください。そしてこの記事が、もしもこれまでのあなたを振り返るきっかけになれていましたら幸いです。
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