フルートを独学で学ぶ限界とは?「プロの指導」が必要な理由

学びを得る方法とその理由

講師紹介

由佳先生

これからフルートを楽しく吹きたいとお考えの方には、方法が主に2つ存在します。「独学で学び進める方法」と「プロの指導を受けながら効率的に習う方法」です。本日は上記2つの学び方をフルート奏者の視点から比較・解説させていただきます。それでは、独学でのフルートレッスンからご紹介します。

1.フルートを独学で吹きく為の基礎知識と練習を楽しむコツ

フルートを独学で学び進める場合、先生・生徒の両方を兼ねるのがあなた自身となります。フルートを独学で学ぶと決めたら、まず最初に楽器と共に教本(エチュード)を購入しましょう。楽器やアクセサリ(クリーニングロッドなど)も、この時に同時購入すると良いでしょう。

日々の楽器の手入れや掃除・メンテナンスは楽器そのものの寿命を延ばすこととなり、昨今の教本には楽器のお手入れ方法も記載されていることが多いです。不明点はインターネットで検索したり動画を視聴して学ぶこともできます。

教本購入後はすぐに吹き始めるのではなく、掃除方法や組み立て方を学んで、あなたの記念すべき、1本目を長く使用できる方法をマスターしましょう。

この次に、教本を使って音を出したり、基礎を学ぶところから入ると良いですね。教本には全ての基礎が詰まっていて、基礎を初期段階でどれだけしっかりと学べるかが、今後のフルートを演奏する楽しみに直結します。まずは焦らず基礎をじっくり習得していくことが、今後の練習の楽しみをより拡げるポイントとなります。

1−1 独学レッスンのメリット

あなたの気分やスケジュールに合わせて、他者を気にする必要がなく、のびのびと練習を進められます。普段多忙である場合にも、最初は独学で進めるほうが時間の問題もクリアできます。そのため、楽器演奏が可能である場所と時間帯を気にかけてさえいれば問題ありません。

レッスン料や交通費も必要なく、経済的な負担も抑えられるので、「始めてみたけれど本当に続けるかどうか分からない…」といった場合でも気軽に始めやすいのは大きな点です。

<独学レッスンの長所の要約>

  • 気分に合わせてのびのびと学び進めることができる。
  • 他者のスケジュールを気にする必要がない。
  • 経済的な負担を抑えることができる。

1−2 独学レッスンのデメリット

初めてフルートを勉強する場合には、初心者として自身に教示・教授することになります。綺麗に音が吹けない原因や対策法がわからなければ、自分自身が調べるより他に方法はないのです。

インターネットや動画などでその方法を調べることはできますが、その方法は非常に汎用的で、何よりあなたのために発信されたものではありません。

よって、調べた方法を実践したけれど上手くいかない・問題が解決しない・自分には合っていないという事が多発します。もしかしたら、原因が違うかもしれないし、実践方法が間違っているかもしれません。

それでも、自分でその答えを探し当てなければ問題解決には至れないのです。その時はその問題が解決したとしても実践方法が違っていたため、後にもっと深刻な問題となって浮上したり、ずっと根本的な原因として存在し続けることも多々あります。

こういった場合、再び根本的な部分に戻って学び直す必要があるため、上達スピードが遅くなり演奏のマスターまで中々辿り着けませんし、マスターすること自体にフォーカスしなくては行けない状態が続くので、質を良くすることは二の次になります。

また、間違った方法や癖により、酷いケースだと関節や神経などを痛めて通院することとなったり、楽器演奏を諦めるような事態に発展するリスクもあります。

<独学レッスンの短所の要約>

  • 悩みや不安は全て自分で調べて実践する必要があるため、トライ・アンド・エラーを繰り返す可能性がある。
  • その問題の根本的解決に時間を要し、上達スピードが遅くなることがある。
  • 間違った方法や癖がつく・関節や神経などを痛める・楽器演奏に支障を及ぼすリスクがある。

2.講師の演奏を”間近で聴ける”プロの指導

あなたがフルート講師のレッスンに通うと決めた場合、楽器演奏がマスターできること以外のたくさんのことを学び、知ることができます。

音楽的に演奏するにはどのように体を使えば良いのか、楽譜をより早く詳しく読むにはどのように読むべきなのかなど、楽器演奏や音楽がより楽しくなる方法をたくさん学ぶことができます。

コンサートに行くよりも遥かに近く、すぐ隣で講師の演奏を聴け、どのように演奏すべきなのか観察することもできます。体感で得られることが何よりもの気付きとなります。

2−1 プロ講師のレッスンによるメリット

楽器演奏技術以外に楽器演奏・音楽を楽しむ方法】をたくさん学ぶことができるのがメリットです。すべてと言っても過言でありません。それも、五感をフル活用して学ぶことができるのです。

演奏技術ひとつを例に挙げても、隣には成功例であるプロの講師・奏者がいて、当然ですがプロが使う方法を知っていて実際に使っています。

上記のプロの講師・奏者も過去にプロの指導を受けてこの方法を使っているため、その方法はエビデンスが揃っていて、かつ確立されています。

何より、1〜2時間のコンサートや20〜30分はあるであろう交響曲を全力で吹き続けるプロの講師・奏者が使う方法が、楽で効率的・有益で有効です。これらのうち、あなたに合ったベストな実践方法を直接マンツーマンで学ぶことができるため、上達スピードはとても早くなります。

今悩んでいることは、隣りにいるプロの講師・奏者もかつて経験したことが大半です。それだけの研鑽を積んでいますので、即座に問題解決に必要なことや原因・対策を見抜き、お一人ひとりに合ったベストな方法を分かりやすく教示することができます。

これにより、毎回のレッスン終了時には次回レッスンまでにマスターしたいことや目標ができるため、レッスンを重ねるたびに小さな目標を達成し、結果として大きな目標である、演奏技術をマスターすることに繋がります。

<プロの指導による長所の要約>

  • 【楽器演奏技術以外に楽器演奏・音楽を楽しむ方法】を五感をフル活用して学ぶことができる。
  • あなたに合ったベストな実践方法を直接マンツーマンで学べるため、上達スピードが早い。
  • 原因・対策を見抜き、最速で実践するところまで持っていけるため、実践時に出た不明点などの解消により集中できる。

2−2 デメリット

やはり、一番には金銭面が挙げられます。レッスンに参加するので、当然レッスン料が必要になります。これに付随して、レッスンに赴くため、交通費や移動時間も確保しておかなくてはなりません。

前述の通り、毎回のレッスン終了時には次回レッスンまでにマスターしたいことや目標ができるため、これを達成するための練習を怠った場合は苦言を呈されることもあります。

また、講師側でも伝え方や言葉には最大限の配慮をしておりますが、生徒さんにとってショックなことを言われないことと同義にはならないため、居心地が悪いと感じてしまうこともあるかも知れません。

<プロの指導による短所の要約>

  • 教則本などの他に、交通費やレッスン料などレッスンに関する金銭面での負担が発生する。
  • レッスンに参加する時間・移動時間をコンスタントに確保していく必要がある。
  • 時には言われたくないことを指摘され、居心地の悪い思いをすることもある。

3.最適な練習法は独学とプロによる指導のどちらですか?

結論

個人的には、少なくともある程度の実力がつくまではプロの指導を受けながら学ぶことをお勧めします。なぜなら、基礎は今後あなたがフルートを続ける限り使うことになり、仮に基礎部分で間違った実践法を利用して癖づいてしまった場合、後に取り返しがつかないことになるリスクが拭えず、そしてそうなる可能性が高いからです。

時間の確保やレッスン料などは必要になりますが、それ以上に価値のある学びを得られ、また、その上達スピードは最短距離と言って差し支えないでしょう。その方の努力次第では、当初からは考えられないくらい難しい曲を、数ヶ月でマスターしているということもあります。

なぜなら、習得に時間を割くのではなく、質を高めることや考察することに時間を割けるからです。これを積み上げることにより、技術力や表現力・自走力まで総合力を上げながら上達していくことが可能となります。

3−1 独学のケースの場合

期間限定やお試し期間のように、長期間でなければ独学でも大きな問題はないと考えます。また、フルートを本当に今後も続けていくかわからない、自分に合っている楽器がフルートなのかどうかわからない、といった場合もこれに該当します。

期間が限られていればその間に深刻な癖がついたり、調べた方法が間違っていた、などといった期間も短いため、金銭面を含め長期的に見ても大きな実害とはなりにくいと推察します。

このような場合には、まずは、安価な楽器を購入して始めてみるとよいでしょう。本当に続けていくと確信してから良い楽器に買い替える、というのも1つの手段であり、また、オーソドックスな手段です。

3−2 プロの指導を受けるケースの場合

ある一定期間フルートを演奏している・これからも長期的にフルートを続けたいと考えているなど、経験年数や決心がある場合はプロの指導を受けるのが良いと考えます。

長期間独学を続けてしまうと、前述の通り取り返しのつかないことになることもあります。1番の目的は【音楽・フルート演奏を楽しむこと】です。

ここにいち早くたどり着き、楽しむことを最大限に謳歌するには最低限の基礎をマスターする必要があります。その先には、大きな喜びと色彩の豊かさが共存する、フルートと音楽の時間があなたを待っています。

最後に

フルートに限らず何か新しいことを始める時に、プロの指導を受けるか・独学にするか、というのは必ず選択しなくてはいけません。そしてそれを始めた後も、状況によっては独学に切り替えるか・プロの指導を受ける方に切り替えるかを選択する場面が出てくるかも知れません。

どちらにもメリットとデメリットが存在しますが、どちらが良いかというのは期間やその生徒さんによって変わります。1人でのびのびと学びたいのか、プロの指導に基づいて学んでいきたいのか、考える前提も条件も様々です。

どちらにするか迷った際には、是非今のあなたに聞いてみてくださいね。どちらの方が、未来のあなたがより色彩豊かな世界に行けるのかを。

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岩崎 由佳 / Yuka Iwasaki

音楽の世界を広げるフルート講師。情熱と技術を融合し、個々の才能を最大限に引き出します。あなたの演奏が輝く瞬間を、今から一緒に創造しましょう。是非、無料体験レッスンへ。

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