吹奏楽部でフルート担当に!講師が親御さんに伝えたい10のポイント

「フルートになった!」から始まる楽器選び

講師紹介

由佳先生

今回は、吹奏楽部でフルートを担当するお子様がいらっしゃる親御さんに向けて、楽器選びの際に知っておいてほしいことをまとめました。

店舗では中々聞けない話や、当教室の生徒様方にお伝えしていることも含め、講師目線で正直にお伝えします。

1. 楽器を買う前に知っておきたいこと

小さなお子様の場合、フルートはまだ早いこともある

このポイントは、小・中学校の吹奏楽部や課外活動でフルートを始められるケースでのお話になります。

フルートは、お子様がまだ小さい場合、演奏時の負荷が大きくなることがあります。楽器の長さに対応するために、演奏時や楽器を構える際に、肩を上げる無理をして構えるなど、フルートを支えるために無理に合わせることが多くなります。低年齢の場合、こういった動作や姿勢が、早い段階でとして定着してしまうことがあります。

「吹けているから大丈夫」ではなく、身体への負荷という視点も、個人的には見ていただきたいポイントとなります。

プラスチック製は「つなぎ」と割り切って

プラスチック製のフルートは、金属のものよりも安価で軽量であるため、最初の1本として検討される方も多くいらっしゃいます。「楽器を吹く」という感覚を体験しやすく、素材がプラスチックであるため、楽器の扱い方を勉強すると言った場合にも良いと感じます。

また、屋外演奏・旅行先・金属管が手元にない緊急時などにも向いていると考えます。海辺など錆びのリスクがある屋外環境では、こちらのほうが安心ではないでしょうか。

ただ正直に言うと、金属管とは吹奏感がかなり異なります。軽量で、金属ほど息へのキャパシティが少ないためオーバーブローしやすく、音の飛びも金属管のようには行かないと感じます。私自身、これまでに何度かプラスチック管を試奏したことがありますが、長期的な上達・使用を考えると積極的にはお勧めしにくいというのが正直な印象です。

あくまで「つなぎ」または「サブ」として位置づけるのが良いのではないでしょうか。

2. 楽器選びで押さえたい機能と素材

Eメカニズムは、迷わずつけて

Eメカニズムとは、フルートの構造上出しづらい第3オクターブのE(高音域のミ)を出しやすくする機能です。メーカーやモデルなどによりますが、標準装備のものとオプションで選ぶものがあります。

Eメカニズムあり・なしを選択できますが、個人的には、昨今の奏者の間ではほぼ必須という認識が定着している印象を持ちます。私もこれまでに、Eメカニズムありとなし、両方の楽器をメインとして使用してきました。しかし、ある方が遥かにで、関連する他の音も出しやすいのです。

吹奏楽のレパートリーでも高音域は頻繁に出てくると同時に、フルートは高音が魅力のひとつの楽器です。少々値が上がったとしても、Eメカニズムを装備した楽器の購入を推奨いたします。

予算と素材、最初はどこまで出すべきか

新品の入門機は、2026年6月現在は、8〜10万円台が一般的な価格帯です。このあたりの価格が一つの目安となってきます。

素材は洋銀製から始めて全く問題ありません。銀製・頭部管銀製になるほど音の響きや表現の幅は広がりますが、最初の1本に総銀は必須ではありません。頭部管のみ銀製・胴部・足部は洋銀のものも、とても良い選択です。

素材へのこだわりは、ある程度上達してからで良いと考えます。

3. 中古を使う場合の注意点

中古楽器は必ず「状態」を確認して

親御さんやご兄弟・知人の方などが、以前に使用されていた楽器をお持ちくださる生徒さんは少なくありません。事前に調整してくださる方がほとんどですが、長年ケースに仕舞っていた楽器は、見た目は問題ないように見えても、コンディションが落ちていることがあります。

実際に、メカや管の中に、カビを生やした状態で持ち込まれたケースがありました。ご本人はお気づきではなかったのですが、そのまま吹き続けることは、衛生面でも音響面でも問題があります。

また、古い楽器は部品の生産が終了していたり、経年劣化により、部品などの交換が必要な場合もあります。一度楽器を確認し、一通り問題なく音を出せ、メカが動くことを確認するか、可能であればリペア対応できる楽器店で点検・調整を終えてから使い始めることを推奨いたします。

「続けるかわからない」段階では中古も選択肢に

入部直後は、お子様がフルートを長く続けるかどうかまだわからない、というご心配もお有りかと存じます。そのような時期に、「触った経験がない高額な新品を購入するのは… 」と感じられる親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

状態の良い調整済みの中古楽器は、入門機であれば新品より低い価格で手に入ることもあり、「まず続けてみる」「まずやってみる」段階にも良い選択肢です。ある程度続けることが見えてきた段階で、新品でより良い楽器へのステップアップを検討すると良いでしょう。

4. 購入先・レンタル・タイミングの考え方

購入先と修理先は、別場所でも問題ない

楽器は、買って終わりではありません。定期的な調整・キィのトラブル・タンポなど自然素材の消耗など、使い続ければ必ずメンテナンスが必要になります。定期的に買い替えるものではなく、直しながら長く使い続けるものです。

そして、購入先とリペア先が、必ずしも同じである必要はありません。試奏し、楽器店で購入し、フルートのリペアに対応できるお店を別途把握しておく、という形で問題ありません。ただし、購入先と別店舗などでメーカー保証内の調整が可能か、というのは別の話になるため、試奏時などにお確かめください。

いざというときに持ち込める窓口を知っておくことが、長くフルートと付き合うために大切なポイントです。

レンタルという選択肢の現実

フルートを月額3,000〜4,000円台からレンタルできるサービスは、複数あります(料金は各公式サイトでご確認ください)。初期費用を抑えたい場合の選択肢として知っておいて損はありません。レンタル楽器でしばらく続けてみて、「これからもフルートを続けたい!」となったらそれを買い取っても良いと感じますし、別の良い楽器に巡り会えたらそちらを購入、も良いと感じます。

入部直後に慌てて買わなくていい

吹奏楽部への入部後は、学校が所有する楽器を借りられる学校もあります。慌てて購入しなくても、しばらくは学校の楽器で様子を見てから購入を検討するという順番でも良いと私は考えています。

お子様がフルートを気に入っているか、続けていけそうかなどを確認してから動く。このほうが、親御さんにとっても、お子様にとっても、納得のいく選択に繋がるケースが多いように自身の経験から感じます。

5. 試奏できる環境で選ぶことの大切さ

同じモデル・同じ価格帯でも、個体差があります。実際に吹いてみると、音の出しやすさ吹奏感音色などが一本一本微妙に異なることがわかります。

お子様がまだ音を出せない段階であれば、講師や経験者に同行・選定してもらうことも一つの方法です。インターネットで完結させず、可能ならば実店舗で実際に試奏してから決めることをお勧めします。

最後に

楽器選びは、お子様のフルートライフの出発点です。「何を買うか」と同じくらい、「いつ始め・どこで・どう選ぶか」が大切だと感じます。

そして、間違いなく特別な意味を持つものになります。なぜなら、それが【私の1本目のフルート】になるからです。

yukita(ユキータ)フルート&ピッコロ音楽教室では入会前に、無料体験レッスンを実施しています(お一人様1回限り)。
楽器選びのご相談も、どうぞお気軽にお聞かせくださいませ。

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補足情報

著者情報

「フルートがいいと言っていたが、本当に『フルート担当になった。』と聞いてから、何をどう準備すればいいのか… 」と、ご相談くださる親御さんと、これまでたくさんお話をさせていただいてきました。

楽器のことは楽器店に聞けばいい、これは事実です。しかし、これからフルートを吹き、フルートを使っていくのは楽器店の店員さんではなく、あなたのお子様です。無理なく、長くフルートと付き合っていくために、必要なことや優先順位を見ながら、親御さんと一緒にお子様のベストを導き出せればと考えています。

フルートのこと、楽器選びのこと、練習のことなど、お気軽にご相談いただけますと嬉しいです。

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岩崎 由佳 / Yuka Iwasaki

川崎・横浜を拠点に音楽の世界を広げるフルート講師。情熱と技術を融合し、個々の才能を最大限に引き出します。あなたの演奏が輝く瞬間を、今から一緒に創造しましょう。

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