フルート演奏だけでなく、内面にもポジティブな変化をもたらす

講師紹介
今回は、複数の管楽器を経験したのちにフルートを始めた、横浜在住の生徒さんの成長記録をお届けします。
音楽の上達だけでなく、レッスンを通じて少しずつ変わっていったそのお姿は、とても印象的で素晴らしい変容でした。
そしてこれは、私がこの仕事を続けている理由のひとつでもあります。
1. 体験レッスン時の状態——「楽譜は読める、でもフルートは初めて」

この生徒さんと初めてお会いした頃、複数の管楽器の経験がおありだったため、読譜には全く問題がありませんでした。音楽の基礎力は十分にある。ただ、これまでの楽器で身についた奏法の癖 —— 息の使い方や力みのパターン —— が残っており、これはフルートに良い影響を与えるものだけではありませんでした。
これは決して珍しいことではなく、他楽器経験者ならではのあるあるです。楽器はお持ちでなかったため、当教室の無料貸出楽器でレッスンをスタートしました。
当初、ご自身の感じたことを言葉にするのに少し時間が必要な方のようにお見受けしていました。何かを感じてはいるけれど、どの言葉が正確かを慎重に選んでいる。そういう丁寧さのある方でした。
2. レッスンで取り組んだこと——癖をほどいて、フルートの体をつくる

最初に取り組んだのは、これまでの楽器で培われた息の使い方やアンブッシュなどを一度リセットし、フルート奏法に必要な身体の使い方などを丁寧に積み上げることです。当教室では理学的観点(アレクサンダーテクニークなど)の考え方や切り口も取り入れており、「力を抜く」ではなく「必要な力だけを使う」という感覚を身体で覚えていただきます。
彼女の場合、読譜ができる分、音楽的な理解は早い。あとは身体がついてくるのを待ちながら、今後のために音楽表現の幅を拡張する導入を同時進行的に行い、そのサポートをしていきました。
よく練習してきてくださる方で、毎回レッスンに練習の跡がしっかり見えていました。ただこなすのではなく、レッスン中に伝えたことを思い出しながら自分なりに考えて練習してきている。それが伝わる瞬間は、講師としてとても嬉しいものです。
3. 数ヶ月後——音楽の外側で起きていたこと、そして楽器購入へ

レッスンを重ねるうちに、音楽以外の部分・外側にも変化が見えてきました。ご自身を整えることや、身の回りのものへの興味が少しずつ広がっていったような印象を受けました。そういった変化に気づく時、私はいつも静かに嬉しくなります。
「レッスンが楽しい」「練習が楽しい」という言葉も、この頃から聞こえてくるようになりました。レッスン中に自分の感じたことを言語化するスピードも格段に上がり、私の言葉を待たず自分から話すようになり、自分から質問をしてださるようになりました。
お話を通じて、「このように感じられているのだな」「ここは今後掘り下げることになりそうだな」など、彼女がどのように感じ、何を必要と感じているのかなど、私が受け取れる状況が作られてきたのです。内側から何かが動き始めているのが、伝わってきました。そして同じ頃、「楽器を買いたい」というご希望を聞かせてくれました。
4. 由佳先生が止めて、それでも本人が選んだ

楽器購入にあたり、私は彼女と一緒に複数の楽器店に足を運びました。その中で、この生徒さんが強く気に入った一本がありました。音色は柔らかく美しく、楽器としての個性もあり、本人の目も輝いていました。
ただ、私はその場ですぐにGOサインを出せませんでした。
その楽器には特別な個性があり、彼女の技術レベルや、今取り組んでいる課題との相性を慎重に見る必要がありました。中古楽器ということもあり、楽器のコンディション面でも、すぐに背中を押せない懸念点もいくつかありました。そのため、「今すぐ決める必要はないし、複数の店舗でたくさん試奏して購入するかどうか決めましょう。少し考えてみてくださいね。」と伝えて、横浜駅でお別れしました。
その日の夜、彼女から「〇〇の楽器、買いました」というメールが届きました。私が改札を入った後、彼女は1人で楽器店に戻り、前述した楽器を購入していたのです。しかし、その後のレッスンで彼女と楽器の演奏を聴かせていただき、私の心配はいい意味で裏切られました。
時間をかけてレッスンを重ねるうちに、その楽器から霞草や日々草のような、可憐な音が出るようになっていきました。可愛らしくてふんわりしているのに、きちんと存在感がある。彼女らしい、とても美しい音です。
「彼女はこういう、とてもかわいらしく優しいお人柄だな」と感じた瞬間でした。そして「これがいいと感じた」という彼女の直感は、正しかった。
楽器はご縁だと、改めて感じた出来事でした。どれだけ初心者であったとしても、最後に決めるのは本人だし、本人にしか決められない。そのことを教えてもらった気がしています。
5. 1年ほど経った頃——自分の音楽が生まれた

ご入会当初より長らく「吹きたい曲は特にない、教本を進めて上達したい」と仰っていましたが、ある日「これをやりたい」ポップス曲集をお持ちになりました。演奏したい、自分で表現したい音楽が、自分の中に生まれた瞬間です。
レッスン後に「この後買い物をして帰ろうと思っていて。」と話してくれることもありました。以前はレッスンが終わるとすっと帰っていた方が、少しずつ自分の時間を楽しむようになっていた。道具を大切にする意識も芽生え、「可愛い掃除棒を探しています」と話してくれたこともあります。
自分で選ぶ。自分で決める。自分が楽しいと思えるものを見つけていく。
そういう変化が、音楽と並走するように育っていきました。音楽の上達は、その人の中で起きている変化の一部に過ぎないことがあります。フルートを通じて自己表現が生まれ、自分を整える楽しさに気づき、行動の幅が広がっていく。
それは誰かに教わるものではなく、安心できる場所で繰り返しレッスンを重ねることで、自然と育まれていくものだと感じています。yukita(ユキータ)フルート&ピッコロ音楽教室は、川崎を拠点に、横浜全域からも通っていただいている生徒さんが多くいらっしゃいます。レッスンは対面の他、オンラインも対応していますので、お住まいの地域を問わずご相談ください。
最後に
「自分にもできるかな」と思ったその気持ちが、最初の一歩です。由佳先生は入会前に、無料体験レッスンを実施しています(お一人様1回限り)。楽器をお持ちでなくても、経験がなくても、ブランクがあっても大丈夫です。
レッスン時のみではありますが、無料貸出楽器もございます。まずはどんな小さなことでも、お気軽にご相談ください。
補足情報
著者情報
あなたが、フルートを始めたい若しくは再開したいと思うこと。楽器を吹いてみたいと思うこと。私は、これは凄いことだと感じるのです。これを受けて「レッスンに通おう」と思うことは、とても勇気が必要なことで、大きな一歩です。
「この先生ならと思って」「由佳先生が最後の砦だと思って」と仰って来てくださる生徒さんも多くいらっしゃいます。この生徒さん方も、かつてはあなたのように「悩んで、困って、苦しんでいた」のです。
私は、そんなあなたに寄り添い、共にポジティブな変化を昇華したいのです。無料体験レッスンでお会いしましょう。
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